PSCORE-Jとは?

PSCORE-J Project (Psychiatric Symptoms for COVID-19 Registry Japan)
正式名称:COVID-19感染後の精神症状を有する患者レジストリの構築と病態解明及び新規治療法の開発に資する研究

PSCORE-J Projectとは、Psychiatric for COVID-19 Registry Japanの略称で、正式名称は「COVID-19感染後の精神症状を有する患者レジストリの構築と病態解明及び新規治療法の開発に資する研究」です。
私たちの研究では、COVID-19感染後の方から提供いただいた心理検査や血液検査、脳画像検査などの大規模なデータをレジストリと呼ばれる情報データベースに集めて分析することで、COVID-19感染後の精神症状がどのように起きているのかを解明し、最適な治療法を開発することを目指しています。
COVID-19感染後の精神症状に関する病態を解明し、予防・治療法を開発することを目標として、国民の皆様の健康な生活を守るために研究を進めています。

どういう人の、どのような情報が登録されるの?

コロナに感染したことがある方たち全員を調査の対象としています。いくつかの心理検査をスマホやパソコンからアクセスできるストレスセルフチェック(ePROシステム)を用いて確認します。ホームページで参加同意後、インターネット上で年齢や性別、生活環境などの基本情報を入力していただきます。また、外来でご協力いただける方には診察、血液検査、脳画像検査を実施し、それらの情報が登録されます。

集められた情報はどのように利用されるの?

この研究にご参加いただいた場合、あなたから提供された試料や臨床情報などの研究に関するデータは、個人情報とは切り離されたうえで、研究用の符号をつけることで個人を特定できないように匿名化して管理されます。収集した試料および情報は氏名等を削除し、どの研究対象者の情報であるかが直ちに判別できないようにした上で、遺伝子と血漿に関しては、それぞれ共同研究機関の藤田医科大学と名古屋大学で適正に保管されます。脳神経画像データに関しては国立精神・神経医療研究センター(NCNP)の脳病態統合イメージングセンター及びそのサポートシステム(IBISS)で適正に保管されます。臨床情報は、NCNPのトランスレーショナル・メディカルセンター情報管理・解析部に設置されたCOIVD-19 精神症状レジストリ統合データベースにて保管・管理します。ストレスセルフチェック(ePROシステム)に関する業務は、株式会社アクセライトに外部委託します。また、遺伝子の抽出や解析に伴う業務は、株式会社SRL、株式会社理研ジェネシス、ジェノニクス株式会社に外部委託します。
本研究で得られた試料および情報は、研究事業終了後も適切に管理し、将来的に精神疾患の病因・病態解明、診断再構成、治療法の開発、医療政策提言につながるような研究や、企業による新薬承認審査や再審査・再評価等の薬事制度下における治療薬投与群の対照群や製造販売後の安全性監視に資するデータとして等規制当局への提出資料の一部として利活用します。本研究事業は、精神疾患の病因・病態解明、診断再構成、治療法の開発、医療政策提言に資するものであり、それ以外の目的で利用されることはありません。

どうやって参加するの?

・現在COVID-19レジストリに関する研究「COVIREGI」登録機関に入院中の方は、主治医に確認ください。
・現在自宅で過ごされている方は、参加登録フォーム(ヒビログ)にアクセスください。
詳しくは【研究について】⇒【研究参加について】をご参照ください。

参加することのメリット・デメリットは?

1)生じるかもしれない負担、リスク

(1)有害事象

研究参加に伴って起こった全ての好ましくない又は意図しない傷病若しくはその徴候(臨床検査値の異常を含む)を「有害事象」といいます。本研究に参加した際の有害事象のリスクは、一般の外来診療と同じ程度と考えられ、この研究に参加することによって、健康被害等の危険が生じる可能性はきわめて低いと予想されます。血液検査の取得の際には痛みが、脳神経画像の検査を行うにあたり時間的負担が生じます。

(2)その他の負担、不利益

本研究への参加に伴って確定的に生じる身体的・精神的苦痛はきわめて少ないと予想されますが、研究プログラムに参加すると、一般診療の治療に比べ、病院の滞在時間や検査回数が増える可能性があります。採血に際しては、血管迷走神経反射(気分が悪くなり、血圧低下、冷汗等)、出血・あざ・腫れ・痛み等が生じるリスクがあります。

2)予想される利益

この研究は通常の診断や治療、検査を行う中で得られた診療情報を収集する研究であり、研究に参加することによるあなたへの直接の利益はありませんが、精神疾患の病態解明や個別化医療の実現などを通じて、より良い治療法や診断法などの開発に貢献することができます。